交差軸歯車の代表的な3つの種類と特徴をご紹介!
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- スパイラルベベルギヤ
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交差軸歯車の3つの種類とは?
交差軸歯車とは何かご存知でしょうか?
交差軸歯車とは、歯車の軸が平行ではなく、交差する軸間に使用される歯車のことを指します。この交差軸歯車は主に、ストレートベベルギヤ、スパイラルベベルギヤ、ゼロールベベルギヤの3つの種類があります。そこで、今回は交差軸歯車の種類と特徴についてご紹介します。
ストレートベベルギヤの特徴
ストレートベベルギヤとは、円すい型で、歯すじが軸に向かって直線でまっすぐ伸びている歯車を指します。その形状からすぐばかさ歯車、または単にかさ歯車と呼ばれます。基本的には平行ではない2つの回転軸に軸に運動を伝達させたいときにストレートベベルギヤは使用されます。
ストレートベベルギヤの特徴は2つの歯車のサイズの違いで、1:5程度まで回転運動の速度を減速することができる点です。スピードの減速が必要でない場合は同じサイズ、同じ歯数のストレートベベルギヤが用いられます。歯数が同じ場合は特別に「マイタ歯車」と呼ばれることもあります。ストレートベベルギヤは軸方向へ作用する力であるスラスト荷重が小さいため、スラスト荷重を嫌う箇所に使用されます。一方で、高速回転させると騒音や振動が大きくなることが難点といえます。基本的には周速2m/s以下程度の低速で使用することが望ましいでしょう。
スパイラルベベルギヤの特徴
スパイラルベベルギヤとは、かさ歯車のなかで歯すじが螺旋状になっている歯車のことを指し、まがりばかさ歯車とも呼ばれます。
スパイラルベベルギヤの特徴は、歯すじがまっすぐ軸に向かって伸びているストレートベベルギヤと比較して噛み合い率が向上するので、10m/s以上の高速運転においても音が静かで振動も少なく、歯に対する負担も少ないという点です。そのため、力の強い機械やその他性能を重視する場合はスパイラルベベルギヤを活用することがおすすめです。
一方で、その形状の複雑さから加工には費用が掛かってしまうという側面もあります。また、水平方向に働くスラスト荷重がストレートベベルギヤに比べて高くなってしまうので、設計段階で軸受けに余裕を持った設計を考えておく必要があります。
ゼロールベベルギヤの特徴
ゼロールベベルギヤとは、スパイラルベベルギヤのねじれ角が10°未満になった歯車を指します。形状としては、ストレートベベルギヤの歯すじが曲がったものです。日本語ではゼロールかさ歯車と呼びます。また、ゼロロールと表記されることもあります。
ゼロールベベルギヤの特徴は、スパイラルベベルギヤと比較すると、ねじれが小さいため、スパイラルベベルギヤの課題であったスラスト荷重を抑えることができる点です。また、ストレートベベルギヤよりも噛み合い率が高くすることができます。加えて歯車研削ができるため、ストレートベベルギヤに比べて高精度、高強度かつ騒音が少ない駆動が可能です。そのため、ゼロールベベルギヤはストレートベベルギヤとスパイラルベベルギヤの特徴を併せ持った、バランスの良いかさ歯車といえます。
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